この記事を読むと、ポーカーのエクイティの意味とエクイティの算出方法がわかります。またテキサスホールデムのプリフロップでよくあるハンドのエクイティを表で確認できます。
この記事の内容を理解するためには、次の項目について理解していることが必要です。
- ポーカーの基本ルール
- ハンドの強さの順番
- レンジの考え方
ポーカーのエクイティは2種類ある
まずポーカーのエクイティは、2種類存在します。
- ショーダウンエクイティ
- フォールドエクイティ
単にエクイティという場合は、「ショーダウンエクイティ」のことを指していることが大半です。
しかし、話の流れによっては、「ショーダウンエクイティ」と「フォールドエクイティ」を合わせたものを指していることがあります。
この記事で、エクイティのことを「ショーダウンエクイティ」のみを指すこととして話を進めて行きます。
エクイティはその時点の勝率を意味する
ポーカーのエクイティとは、ある時点でのハンドの勝率を意味します。
つまり、エクイティは単位として「%」をもつ数値です。
そして、エクイティは勝率を示すため、参加プレイヤーのエクイティを全て足すと100%になります。
ポーカーでエクイティを考えることはなぜ重要?
エクイティの考えに基づいてアクションを決めると、ポーカーで長期的に勝つことができるからです。
例えば、相手からのベットをコールするか判断するために用います。
参加プレイヤーが2人の場合はエクイティが50%以上あれば、コールすべきということです。
具体例
リバーで参加プレイヤーはあなたと1人のプレイヤーです。
そして、相手の1ドルのベットをコールすべきかあなたが判断する場面です。この場面であなたのエクイティは60%あります。
コールすべきでしょうか?それともフォールドすべきでしょうか?
50%以上あるので、あなたはコールすべきです。
この場面を単純化して考えると、10回中6回はあなたは勝ち、4回は負けるということになります。
勝った場合は1ドルを手に入れ(1ドルを支払って、2ドルを手に入れるため)、負けた場合は1ドルを失います。
この例では、勝ち分(1ドル × 6)- 負け分(1ドル × 4) = 損益(2ドル)となり、同じ場面でコールし続けた場合に利益になります。
これがエクイティが50%だとどうなるでしょうか?
10回中5回はあなたは勝ち、5回は負けるということになります。
勝ち分(1ドル × 5)- 負け分(1ドル × 5) = 損益(0ドル)となり、損にも得にもなりません。
つまり、コールしても得にはならないということです。
実際のゲームでは、ポットがあり、もう少し計算が複雑になります。
しかし、エクイティをもとにコールするかどうか判断するということは変わりません。
エクイティが50%以上あるとき、長期的に見ればコールすることが利益になるため、こういった場面ではコールすることが正しい判断になります。
ポーカーではアクションが正しい判断かどうかを決める手段として、エクイティを用いるということです。
エクイティの計算方法はツールやアプリを利用するのが一般的
エクイティがポーカーのアクションを決める上で重要な要素だということはわかっていただけたでしょうか。
重要性を理解した方は、そこで1つ疑問が浮かぶでしょう。どうやってエクイティを計算するのかということです。
相手のハンドがわからないのに、エクイティを求めることはできないのではないかと考えるはず。
ポーカーで対戦中にエクイティを求める手順は、次のようにすることが一般的です。
- これまでの相手のアクションからレンジを絞り込む
- 計算ツールに自分のレンジと予想した相手のレンジを打ち込む
- 計算ツールを実行する
たとえ、相手のハンドがわかったとしても、カードが全て配られていない状態では、多くのパターンが存在するため、人の頭で計算することはほぼ不可能です。
そのため、計算ツールを利用してエクイティを求めます。
利用者の多いエクイティの計算ツールとして、「エクイラボ(equilab)」があります。
これはPokerStrategy.comで提供されているツールで、Windowsでのみ動作します。
テキサスホールデムのプリフロップハンドのエクイティを比較
自分のハンド | 相手のハンド | 自分のエクイティ |
---|---|---|
相手より大きなポケットペア | ポケットペア | 82% |
相手のポケットペアより高いランクが2枚 | ポケットペア | 45% |
相手のポケットペアより高いランクが1枚 | ポケットペア | 31% |
ドミネートハンド | ドミネートされているハンド | 71% |